ナイショの彼氏

「あのね‥怖いの。小さい頃から病院が怖かった。この年になっても怖いなんて‥迷惑かけてるってわかってるんだけど‥」

先生は優しく頭を撫でてくれた。

「人には怖いものの一つや二つはあるよ。大丈夫。俺は椿が頑張ってくれてるのわかってるから絶対怒らない。出来るだけ痛くないようにするし、怖かったら頑張るって言ってくれるまで待つから。約束する。俺を信じて」

何でだろう。先生の事あんまり知らないのに、なぜか信じられる。
私、夏輝先生が好きなのかも‥。

この空間がすごく安心する。居心地がいい。

「夏輝先生は信じられる。私頑張るから、お願いします」

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