秘蜜の秘め事
パーマのかかった黒髪が印象的だ。

真と同い年か1つ上、と言うところだろうか?

その人はわたしと目があうと、じっと見つめてきた。

わたしを見るその目はまるでにらんでいるみたいで、一言で言うなら怖かった。

その視線から逃げようとドアノブに手をかけたわたしに、
「もしかして…エー男がつきあっている人?」

ピンクのルージュの唇が動いた。

「えっ…?」

わたしは驚いて声が出てこなかった。

と言うか…何で知ってるの?

…ああ、真が言ったの?

頭の中でそんなことがグルグルと回った。
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