秘蜜の秘め事

シャンデリヤ

音楽プレイヤーが狂ったようなギターの激しいカッティングを奏でた。

「すごい曲だね」

梨衣が言った。

「彼のギターの技術がすごいんだよ」

そう言った後、僕は2つあるプリンのうちの1つを梨衣に渡した。

ギターにあわせるようにハーモニカが流れた後、ヴォーカルの独特な声が歌を歌い始める。

梨衣はプリンをあけると、スプーンですくって、口に入れた。

僕は彼女がプリンを1口食べるところを見た後、スプーンでプリンをすくった。

プリンの甘い味が口の中に広がった。

7月22日――この日は、僕が衝撃を受けた人の命日だ。
< 427 / 440 >

この作品をシェア

pagetop