秘蜜の秘め事
ジョーダンだって。

ウソだって。

次に出てくる言葉を待っていた。

「梨衣ちゃん?」

…もう、突然過ぎだし。

古沢さんの小説みたいな、ロマンチックな告白を期待していたのに。

「――わたしも…」

「んっ?」

「わたしも、古沢さんが好きです」

初めての告白だった。

何だかんだ言いながらも、自分だってロマンチックじゃないじゃないの…。

だけど古沢さんは笑って、
「好きだよ」

頬にキスをくれた。
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