秘蜜の秘め事
わーっ、お願いして見るものなんだなぁ。

本当に書いてくれるなんて、わたしすごく嬉しい。

「お願いします」

古沢さんは表紙の上でサラサラとサインペンを動かした。

「あんまりかっこよくないけど…」

古沢さんはサインしたばかりの文芸誌を差し出した。

わーっ、古沢さんのサインつき文芸誌だ!

「ありがとうございます」

本人はかっこよくないサインだって言っていたけど、わたしには充分だ。

だって、憧れの人のサインなんだから。
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