青い猫の花嫁


「何言ってんの。俺のどこを見てそんな事思うの?」

「言動……?あ、だって、あたし達はそんな不思議な力もってないし……どういう事?」


よ、よけいにわからない……。

混乱してると、目の前に影が落ちた。
ふと顔を上げると、すぐそこまでトワが戻ってきていて。

トワはあたしを見下ろすようにすると、右手を出して人差し指と中指でツーッと横に線を引いて見せた。


サアアア……


「この世の中には……二種類の人間がいる。真子みたいな力を持たない者と……憑いてる者」


風が通り抜ける。

淡い空色の髪が、サラサラと持ち上がり。
学校までの緩やかな登り道、街路樹の間から降り注ぐ朝日に照らされて。

その輪郭を曖昧にしていた。


目を、奪われる。



……ツイテル?


ぼんやりしてるあたしの目の前を、トワの長くてきれいな指が横切ったその時だった。



「立花?」




え?




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