WITH


カーテンやクッションといった小物の色も青系で統一されているせいで、全然女の部屋って感じがしない。

唯一……

今、テーブルの上に広げられた化粧品やメイク道具が女らしいものかもしれない。


いつもより時間をかけてメイクを施し、シンプルなそれでいてキチッと感のあるスーツに着替えて。

髪を巻いているうちに、
時計の針は5時半を過ぎていた。


早々と準備を終えてしまい、
6時までどうしようか……?

そう悩んでいる時に、タイミングよく玄関のチャイムが鳴り響いて、肩を跳ねさせてしまった。


私ったら、
何をそんなに緊張しているの?


廉にも会わないうちから、
こんな風じゃ、ダメでしょう?



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