WITH
「強がってるけど、本当は弱くて放っとけない……
そんな紗和さんだから、廉ちゃんは惹かれて……そんな紗和さんと愛し合っていたから、きっと他の女性が霞んで見えてたのかも……しれない、ですね」
「そんなこと……」
「ありますよ?廉ちゃんは、紗和さん以外の女性を“女”だと思ってないんですから♪」
「……え???」
言っていることが到底理解出来ずパチパチと目を瞬かせて、クスクスとおかしそうに笑っている蜜華さんを見つめてしまう。
だって……、蜜華さんって……、
「でも蜜華さん……、
妊娠、してるんでしょう?」
妊娠なんて、抱き合わなければ……絶対に成し得ないことなのに。
いや……、女だと思ってなくても、男は抱き合えるのかもしれないし……?
軽く混乱した私は、ただただ蜜華さんの口から、次に紡がれる言葉を待ち望んでいた。