カノジョの死因、他殺。





・・・・・・・・と、思っていたが






「すいません。 佐伯さんいますか??」






葉山の訪問により、一瞬でニヤケは嫌気に変わった。







「・・・・・・佐伯さんは、席を外していますが??」






「何時頃戻られますか??」






「分かりません『オイ』







あからさまに不機嫌でふてぶてしいオレの態度に、吉田さんが呆れながら席を立ち、オレらの方に来た。





『コドモか、バカが。 オマエの気持ちも分かるけど、葉山さんだってシゴトで来てるんだろうがよ』吉田さんは軽くオレにどつくと、『なんかスイマセン』と葉山に苦笑いをした。






「佐伯の戻りは多分昼過ぎだと思いますよ?? 佐伯のシゴトだったら菊池も分かるので、菊池に聞いてもらってもいいですか??」






吉田さんはそう言うと『シゴトはシゴト』とオレに言い聞かせ、今度こそ自分のシゴトに戻った。






「・・・・・じゃあ・・・・・菊池さん。 佐伯さんが追っている無差別連続殺人の件なんだけど・・・・・佐伯さん、何か知ってますよね??」






最近、テレビでも連日取り上げられている連続殺人事件を佐伯さんも追っていた。





確か、犯人の手がかりは何もないハズ。






「・・・・・・聞いてませんけど」







「・・・・・・でも、佐伯さんの書いた記事・・・・・何か含みがある様な書き方ですよね??」






・・・・・・気付かなかった。 何度も何度も読んだのに。






葉山はどこを見て『含み』を感じたのだろう。






・・・・・・佐伯さんと付き合っていたから気付けたのだろうか。







葉山はオレよりずっと、佐伯さんの事を知っている。

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