傘から始まる恋
―ある男の子視点―
学校も終わり、靴箱に行って
傘立てに行くと
同じオレンジの傘を見つけた。
「あれ…俺と同じ傘がある…。
どっちが俺のかわかんね―…」
誰なんだよ…。
いろいろ考えていると
後ろからいきなり
小さな、柔らかい空気を持つ
女の子が来て、
「ちょっとごめんなさい!!」
って、俺と同じ傘を持って行った。
「へぇ…あの子の傘だったんだ…。
また、会いたいな…。
顔見えなかったし…」
明日雨降らないかな…
そんなことを思いながら
家に帰った。