先輩と私と。
ミーティングをする。



Aメンとジュニア2年と、





トロンボーンの1年生。




明日のバスには、





Aメンとジュニア2年だけが乗るはずだった。




だけど千愛ちゃんがいなくなっちゃったから、






席が1つ空いちゃって、





誰か一緒に行きたい人いますか、って顧問が聞いた。





するとトロンボーンの1年が真っ先に手をあげた。





「私、行きたいです」




その手はぴんと張っていて、




かっこよかった。





顧問は頬を緩めた。




「いいですか?」



「はいっ」




吹部の洗練された返事が2音にこだましていた。











だから他の1年は帰ったのに、




その子だけは残る。




明日の予定の確認。




何時に集合して、



何時に出発して、




お昼は何時で、



そういうやりだしたらきりの無い確認。





本来千愛ちゃんが座っていたはずのところには






1年生が恥ずかしがることなく堂々と座っていた。




< 297 / 446 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop