先輩と私と。
百合と琳と梨乃は出ないといった。





百合と梨乃はソロコンテストにでるらしい。





琳は嫌だから、という。






みんなが応援してくれていた。






私たちの前の中学校は、







お隣の中学校であり、全国大会に行ってしまうようなところ。





だからその上手さに翻弄されながら、






1年が失神しているのを何とか生き返らせて、




むせた同級生の背中を擦りながら、




フリーズして硬直したバスクラを叩いた。





5人で並ぶ。






私は1stを任された。





一番高い音。




一番目立つ音。





その隣の後輩を勇気付けるために吹く。





大丈夫だよ、って楽器で、音で教えてあげるんだ。






結果なんてどうでもいいから。





頑張ったことが大事で、どれだけ楽しめるかが大事。






結果はただそのがんばり度を教えてくれるだけ。




だから、失敗してでもなんでも、






やり通すしかないんだから。




もう始まったバスクラの低音は止められないんだから。










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