先輩と私と。
「そんなの、さ」






百合は怒っていた。






頭に血が上るってこういうことなんだと思う。







「容姿と声が嫌いってどういうこと?」






そんなの変えられないじゃない。





好きでそういうことになったんじゃないよ。




「嫌いなもんは、嫌いだ」





開き直って、夜空を見上げていた。







「死ねって、ホントにそう思ってた?」






「あぁ」








「死んだらどうしようとか、思わなかった?」






百合が思うこと、全部。





「別に。そそのかしたわけじゃないし」






百合はしばらく考えた。





これがそういう人なのかもしれない。







容姿や声と一緒で、こう生まれてきたのかもしれない。






あ、だけど、






性格は頑張れば変えられるね。




お金も必要ないよ。




「百合、もう木間くんとは付き合えない」







それだけ言って、返事は聞かないで自分の家に歩き出した。





「ただいまぁ」





「百合!!!こんな時間まで何してたの?」






「木間くんと別れてきたのぉ」






「ちょっと!!!待ちなさい!!!何時だと思ってるの!!?」





「ごめんなさぁい」








お母さんにはすごく怒られてしまった。





百合side-end





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