【完】放課後ビタースイート




靴箱の前で待ち伏せすることにしたあたし。



いかにも誰かを待ってる風を装うつもりだったが、


「あ、カバン教室に忘れた」


緊張のあまりポカをやらかしてしまい、部活生が投げかけてくる痛い視線に頑張って耐えるしかなかった。






そのうち人通りもなくなり、橙の光がよりいっそう校舎内を照らす。


一直線に続く廊下を覗くとその光で辺り一面輝いており、なぜか胸がキュンと鳴った。



それは片倉くんを想うときとひどく似ていて。



この後のことをいろいろと想像するのだけれど、今はただただ甘酸っぱい。



< 11 / 17 >

この作品をシェア

pagetop