I love you~最初で最後の恋~




「あの子は樫野雫。元気があってクラスのムードメーカー的存在なんです」



確かに誰とでも仲良くしてそうだな。



「そして最後、増井葵。この子は結構問題児にされてるんですが、私はそんな風に思えないんです。まるで威嚇をしている仔猫みたいで」



ハハッと苦笑いをしながら頬をポリポリと掻いた。



「増井さんは、親が居ないんです」



まさかの訳あり?



「幼い頃から孤児園で育って来たらしく、性格はちょっと歪んでいますが、とっても良い子なんですよ」



ほ~・・・・・・



性格がねぇ~。



「着きましたよ。ここが2年3組です」



沢野先生の後ろに付いて教室の中へと足を踏み入れた。


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