初恋の終着駅
5. 隠しごと


月曜日、いつも通りの通学電車。相変わらずな混雑、人波に流されて電車に乗り込む。


「おはよう、香澄」

「麻衣、おはよう。また一週間始まったね」


いつも通りの挨拶を交わす私たち。


私が見せた笑顔、香澄が見せてくれる笑顔。今までと何も変わらない。


もちろん香澄は、何にもなかったような顔をしてる。私に見られていたことも知らないで。


諏訪さんと付き合ってるの?


尋ねたら……
香澄はどんな顔をするだろう。


尋ねることができたら、少しぐらいは気持ちが楽になるのかもしれない。


だけど、私は決めたんだ。
絶対に自分からは聞いたりしないと。


それに、私が尋ねるよりも先に香澄から打ち明けてほしいから。


友達だから言えないことはあると妹は言ったけど、香澄なら話してくれると私は信じていたかった。




< 41 / 80 >

この作品をシェア

pagetop