どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「なんか沈んでね?

何かあったら俺相談乗るよ~」


「あ、うんありがと」


一瞬、佐野くんに聞いてみればいいじゃんとも思ったけど

やっぱりこのことを本人じゃない人から聞くのはよくないし


はあ……。

でも、そしたらどうすればいいんだろ。


自分で聞けるなんて思えないし……。



そんな事を考えていると1時間目の授業開始を知らせるチャイムが鳴ったため


佐野くんは席に戻って行った。


1時間目は現国かぁ……。


教科書、教科書っと。

ゴソゴソと机の中を覗くが教科書はない。


あれ、おかしいな。

絶対机の中にあるはずなのに……。













< 104 / 422 >

この作品をシェア

pagetop