どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


昼休みが終わると理沙がやって来て


「心が教科書忘れるなんて珍しい〜」

と言ってきた。


「忘れたんじゃないんだよね……

なんか無くなっちゃって」


「教科書なくなるって、めったになくない?」


「うん……でもさっき色々見たけどなくて」


「そっか、じゃあ出てくるまで待つしかないね」


「うん……」


そのまま2時間目を受けた私。

教科書はお昼になっても出てくることは無かった。


おかしいな……。


お昼を食べながら考え込んでいる時


「心ちゃん、ちょっといい?」







< 106 / 422 >

この作品をシェア

pagetop