シークレット・ガーデン

「嫌。塗るとこ見ないで」


真彩は光俊を睨んだ。


「あ〜じゃ、向こう見てる」


光俊は慌ててテレビの方に顔を向ける。


今日、一日、理亜には哺乳瓶でミルクをあげた。


最初のひと月は苦戦したけれど、頑張った甲斐があって、ずっと100パーセント母乳でやっていたのに…


久しぶりの哺乳瓶を理亜は始め、少しだけ嫌がった。


でも、食いしん坊の理亜は粉ミルクもやっぱり大好きで、ゴクゴク飲んでくれた。


(こんなんじゃ、もうおっぱい飲んでくれなくなっちゃうかも…)


真彩は不安になる。

そして、二日後、不安は的中してしまった。







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