イケメンルーキーに恋をした


はっ!!


何やってんの!あたし!!


何見惚れてんのよ!!


ん? 見惚れてる!?


見惚れてないよ!!


あたしはよからぬ思いで頭がこんがらがりひとり頭を振って、田尾くんの姿を振り飛ばした。



「お疲れ様でーす」


体を十分に動かした部員達が水分を求めてあたしの元に走ってくる。


あたしはキーパーから紙コップにスポーツ飲料を入れて渡してあげる。


「はい、岩石先輩。たくさん水分補給して下さいね」


あたしが先輩にコップを差し出すと、「サンキュー」と全身汗だくの先輩は微笑みながらコップを受け取りユニフォームで汗を拭った。


「あ!日野先輩。お疲れ様です。これどーぞ」


次に日野先輩にコップを差し出すと、先輩はあたしからフイッと目を逸らし、あたしからコップを受け取らず自分でスポーツ飲料を入れていた。





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