イケメンルーキーに恋をした


「先生が、ある事件が起こって田尾くんがバスケを辞めたって聞いて、とても気になってたんです」


あたしの話を聞いて、お姉さんは切ない表情で細かく頷いた。


「美海ちゃん。今から少し時間ある?」


「……え? はい」


「もう暗いけど、お家の人は大丈夫かな? ちょっと喫茶店でも入って話さない? ご両親が心配するならあたしが責任もってお家まで送り届けるからさ」


「あ! ウチの親なら連絡さえしておけば大丈夫ですので!!」


あたしは「ちょっと待って下さい」と言ってスマホを取り出し、お母さんに少し帰りが遅くなるとメールを打った。




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