beautiful love ★ 俺様boyと天然girl
「じゃあ、ある程度メニューも決まったので、次は担当を決めまーす!」

委員長が黒板に大きく文字を書いていく。

接客。

調理。

呼び込み。

「この3つに分かれて、誰がどこを担当するか決めようと思います!」

その言葉と同時に、みんなが一斉に席を立ち始めた。

「水乃ー!」

少し離れたところから、優希がこっちへやってくる。

「優希! どこする?」

「んー、まだ決めてない。水乃は?」

「私、調理がいい!」

「調理?」

「うん! 接客とか絶対やだもん」

目立つの苦手だし。

できるなら裏で作ってる方がいい。

「じゃあ私も調理にしよっかな」

「ほんと?」

「うん。一緒にやろ!」

「やった!」

「じゃ、俺も調理にしよ」

いつの間にか近くに来ていた宗太が、普通に会話に入ってくる。

「宗太も?」

「おう」

「料理できるの?」

「まあ、それなりに?」

「怪しい」

「何でだよ」

「だって宗太だもん」

「理由になってねぇし」

優希と笑いながら、3人で調理希望のところへ向かう。

これなら文化祭も楽しくなりそう。

そう思っていたのに。

「あれ、ちょっと待って」

委員長が黒板を見ながら声を上げた。

「接客、少なすぎない?」

教室が少しざわつく。

接客希望のところを見ると、確かに人数が少ない。

「あと何人いる?」

「3人くらい欲しい!」

その瞬間。

「じゃあ修原!」

「…………え?」

突然名前を呼ばれて振り返る。

男子の1人が、こっちを指差していた。

「修原、接客行けば?」

「やだよ!」

即答する。

すると、別の男子まで会話に入ってきた。

「いや、修原は絶対接客だろ」

「分かる!」

「絶対そっちの方がいいって!」

「何で!?」

何で急に私なの!?

「似合いそうじゃん」

「修原いた方が客来そう!」

「そうそう!」

「嫌だってば!」

何人かの男子まで面白がって乗っかってくる。

「私、調理がいいの!」

「でも接客足りねぇんだって!」

「修原お願い!」

「ええー……」

嫌だ。

絶対嫌だ。

できるだけ目立たないところがよかったのに。

「水乃、めっちゃ推薦されてんじゃん」

隣で宗太が笑ってる。

「笑わないでよ!」

「だってすげぇ人気」

「嬉しくない!」

黒板の前では、委員長までこっちを見ている。

「修原さん、お願いしていい?」

「ええー……」

逃げられそうにない。

「……分かったよ」

「よっしゃ!」

「やった!」

何で男子たちが喜ぶの。

「もう……」

仕方なく接客希望の方へ移動しようとすると。

「じゃあ私も接客にする!」

「え?」

優希がすぐに私の隣へ来てくれた。

「優希、調理は?」

「水乃が接客なら私もそっち行く」

「優希ぃ……!」

「そんな嫌そうな顔しないの」

優希が笑いながら私の腕を掴む。

すると。

「じゃ、俺も接客行くわ」

「宗太も?」

「おう。俺だけ調理残ってもつまんねぇし」

「2人とも……!」

よかった。

1人だったら絶対嫌だった。

「じゃあ、修原、櫻井、葉山は接客ね!」

委員長が黒板に名前を書いていく。

「……ほんとに接客になっちゃった」

「諦めろ、水乃」

「宗太も巻き添えだからね」

「俺、自分から来たんだけど」

「あ、そっか」

「ひど」

優希と顔を見合わせて笑う。

本当は調理がよかったけど。

優希と宗太も一緒なら、なんとかなるかな。
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