俺の彼女は変態です
1学期期末試験。


これで赤点を取っても中間のストックがあるじゃないか……と思うのは当然だが、なんせ3年の数学はあの学校で有名な鬼。



平均点が赤点みたいなテストなんてざらにある。
ここは進学校じゃねえんだぞ、そう部員がぼやくのも無理はない。




「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」




大きな溜め息をつくテニス部部員、新井。部員一赤点が危うい男だ。






「なんだよ。溜め息つきたいのはこっちだわ」


「お前得すぎ!!顔もよければ頭もよし!!まじつまんねえ」


「いまだに宮崎県と宮城県間違えるお前もいいと思う」


「お前褒めるの下手だな」


「いや褒めてねえよ」






部活終わりに新井の勉強を見てやってほしいと駒澤に頼まれ、とりあえず苦手だという数学と日本史を教えている。





「で、どうなの。彼女さん」


「……どうって?」


「いやぁ、もっとお前の好み大人っぽい系だと思ってたからさ」





まぁ、確かにな。





「どこが良かったの?」






その純粋な質問に、思わず言葉がつまった。






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