金魚すくい
途中、チラチラと私に目を向けているお義父さんの視線を感じ、顔を向けることも、笑顔を作ることもできずにいた。
嫌だ。
頭の中で思い出すのは、今まで散々お義父さんに殴られてきた数々の事。
それが私の喉を締め付け、息を止めようとする。
ーー苦しい。
その時だった。
「柚子」
ピクリと反応する体。
顔を向ける事も無く、私は必死に口を動かした。
「……はい」
そばにママがいる。
気づかれてはいけないから。
「悪いね。2日間……仲良くしようじゃないか」
そう言って笑った。