私、恋愛初心者なんですが。
やっぱり湯たんぽも必要

それからというもの……

昼は弓道部全員で部室で集まって食べる様になり幸か不幸か、璃子と三浦南朋に接点は無くなっていったのであった……

だが、璃子は保健室でのおばちゃん先生との
会話から三浦南朋の事が頭から離れなかった


でも……

むしろ無意識に避けちゃってますが何か?!




なんだか三浦南朋に自分が頭を悩ませているのが癪に障り、お弁当を思いっきり食べていると

「やーっぱり、璃子は三浦くんとあの後何かあったでしょー?」

恭子が意地悪な笑顔で聞いてくる


“三浦くん”
その単語を聞いただけで私はお弁当をう"っと喉につまらせる


「ちょっ…!璃子、大丈夫?!」

急いで机の上のお茶に手を伸ばし
一気に流し込む


「何にもないし!あってたまるかっ!」


何も話そうとしない私に対し、
恭子は呆れ顔から閃いたような笑顔で


「じゃあ今週末、合コン強制参加!!!
あぁ、でも弱虫な璃子ちゃんは合コンなんて
夢のまた夢かぁ~」


恭子はあの朝に彼氏を作る宣言をしたのに
三浦南朋が追いかけていった後から
璃子の様子が少しおかしい事に気付いていた


なので恭子なりに、
一歩踏み出させようと考えていたのだ



いつもなら恭子が彼氏作りのために
誘ってくる合コンは嫌で断っていたが、


「……あぁはい!行きますよ?!
合コンくらい今の私は行けちゃいますよ?!」


と言い放った途端、
恭子の勝ち誇った顔を見た途端、

あぁ、まんまと恭子の口車に乗ってしまったのだと璃子は気付いたのだった

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