キミ想い


悶々としながら過ごす事数日。

もうじき桜も開花する時期だというのに、真冬に逆戻りしたかのような寒さの中、一人家路を辿っていると、部活中のはずの蓮からメールが入った。


トクン、と心臓が喜ぶように跳ねる。


内容は、部活後にまた連絡するから、家の近くの公園まで出てこいというもの。

特に予定もない私はオーケーの返事を出して、蓮から再び連絡が来るのを自宅で待った。


日が暮れて、家族で夕食を終えた頃、携帯がメールの着信を告げる。

ディスプレイに表示された蓮の名前と『もう公園。寒い』というメッセージに、私は慌ててコートを羽織り、キッチンで洗い物をしているお母さんにちょっと出てくると告げて家を飛び出した。

外はすでに真っ暗で、吐き出す息は真っ白。

頬に当たる冷たい空気に、マフラーも巻けば良かったと少し後悔しながら、蓮の待つ公園へと急いだ。


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