キミ想い

STORY17 【愛があれば】



知らない番号が通知されるようになってから五日。

電源をずっとオフにしているわけにもいかず、どうしようかと悩んでいた私は、お昼休みになると携帯を手に一人屋上に来ていた。


着信履歴はほとんどが知らない番号。

時には留守電も入っていて、内容は全て『気軽に関係結べる人募集って聞いて』というものだった。


「……はぁ……」


人気の少ない屋上で溜め息をつく。

私の他にも数人人がいるものの、今日は読書や昼寝をしている人がいるのみでとても静かだ。

聞こえるのは風の音と、それにより木々が揺れて葉がこすれ合う音。

そして校庭や校舎から聞こえてくる生徒の声。

そんな環境音を揺るがすようにバタバタと落ち着きのない音が屋上に出現した。

良く知った声とともに。


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