イケメンの顔面踏んづけた結果。







「はぁっ…もうすぐクリスマスかぁ」




朝のSHRが終わった後きみちんの席に行くと、きみちんが物憂げそうなため息をついた。




「そうだねー」



修学旅行が終わってしまえば冬に向かって一直線。




「どうしようかなぁ、今年…思い切って葵くん誘ってみようかなぁ♪」





そしてそんなとんでもない事を言い出した。





「えっ杉本葵!?やめときなよあんなチャラ男ー…」




「葵くんはいい人だよ!?
ってか綾世は慧さま誘ってみればいいじゃん?♪」



は、はぁあ?




「何であたしがあんな奴誘わなきゃいけないの…」



「だって一人で過ごすの寂しいでしょ?」



「全然!あんな俺様ナルシストと過ごすくらいなら一人の方が一億倍マシだよっ!!」








「…誰が俺様ナルシストだって?」





…こいつはあたしの悪口レーダーでもついているんだろうか。





周りの女子は突然の新藤慧の登場にメチャクチャ色めき立っている。




朝からコイツが来るのは珍しい…最悪だ!清々しい朝にコイツの顔を見てしまうなんてっ!!!




「お前ほんと…いつか絞め殺してやる」



額に青筋を立てて、そんな物騒なことを口走る新藤慧。怖っ!!





「…てか何の用?もうすぐ授業始まるけど」



「あぁ、お前さ」




そして新藤慧は全く顔色も変えずにあたしを見据えて




「お前俺の彼女になれ」




…はい?






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