片想いのカタチ *短編集*



――コンコン


部屋の外から、ノックの音が聞こえてきた。



「颯太、ちょっと休憩したらー?」



そう言って、颯ちゃんママは部屋に入ってきた。



「ちょうど、休憩しようと思ってたところ」



「そ~。これね、愛美ちゃんのママが作ったアップルパイですって~」



そう言って、紅茶と一緒にアップルパイを机の上にのせた。



「うまそー。愛美のお母さんは、母さんと違って料理上手だからなー」



アップルパイを見た颯ちゃんは、嬉しそうに微笑んでいた。



「悪かったわね~。私が料理下手でー」



颯ちゃんママは、ちょっとふてくされて部屋をあとにした。



「いただきます!」



颯ちゃんは、アップルパイを一口食べた。



「私も食べよっと!」



颯ちゃんがあまりにも美味しそうに食べるから、私も食べたくなった。




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