再愛 ーサイアイー



「………いや、何でもねぇ。」




優也は、そのまま何も言わずに、空を見上げた。




一体何だったんだろうか?






私も、空を見上げた。




瑠衣……



私はね、今でも想ってるよ。




あなただけを愛している。





もしも願いが叶うのなら。





あなたとの未来を見たかった。






結婚して、子どもがいて、庭がある一軒家を買って……




私の誕生日に、そういう話もしたよね。





あなたがいないだけで、こんなにも未来が見えなくなるなんて、



思いもしなかった。




失ってから、こんなにも大切な存在だって気付いたよ。





< 299 / 404 >

この作品をシェア

pagetop