黒龍Ⅱ





そう分かった瞬間、








「…っ」






溢れ出した涙。












殴られた頬は、
痛むのになぜか温かくて。


足が動かなくなるほど
恐かった笑顔は優しくて。














…何よりも、




「…黒龍に来ない?」




そう言って俺の目の前に出された
白く細い手が





どうしようもなく
心地よかった。




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