黒龍Ⅱ








玄関に向かうと、



そこにはなぜかお母さんが居て。








「ちょっと出かけてくるね」




精一杯の笑顔でそう言うけど、






「…」



お母さんは黙ったまま。







「…お母さん…?」





もう一度、呼びかけると







「…翔司と、同じね」






お母さんは、

今にも泣きそうな笑顔を作る。






< 302 / 321 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop