サヨナラのしずく
膝をついていた男は立ち上がり、テーブルに腰かけてタバコに火をつけた。




「お前、名前は?」


「…高野雫」


「俺、鮫島俊平」




この男の名前より、あたしは自分もタバコを吸いたくなり鞄からタバコを取り出した。




「女がタバコ吸うんじゃねぇよ。それにお前まだ高校生だろ」


「無理!タバコがなきゃ生きてけない」




タバコを吸いはじめたのは高校生になったばかりのころだった。



はじめは興味本意というか、何気なく始めたタバコは今じゃ手放せなくなった。




「ほんとお前大丈夫か?」


「なにが?」




何に対して大丈夫か聞かれてるのかわからい。





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