サヨナラのしずく
「俺はそう言ったんだけど、タクミが待ってたほうがいいって言うからよ」



そう言って、カズキさんは自分の横に座る男の人を軽く睨んだ。




「あ、はじめまして。タクミ言います。よろしくっす」




カズキさんの横に座る男の人はあたしに向かって自己紹介をしてきた。




「一応、こいつ総長なんだよ」




そう教えてくれたのはメニューを見ているカズキさんだった。




「あ、昨日はありがとうございました。カズキさんもありがとうございました」




あたしはふたりに向かって昨日のお礼を言った。



ふたりとも優しく言葉を返してくれる。






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