サヨナラのしずく
「ぜってぇ俺の名前覚えていねぇだろうと思ってた」


「覚えてるよ。記憶力もいい方だし」


「よく言うよ。クラスのやつわかんなかったくせに」





俊平はそう言いながら笑って、あたしの頭を撫でてきた。




「雫ちゃんってほんと何者だよ?女にこんな優しいシュン見たことねぇよ」




あたしにだけ優しくしてくれてるのかな?



彼女には優しくしていないのかな?



前にあたしが“死にたい”とか言ったから同情してくれてるのかもしれない。



同情は嫌だけど、俊平の優しさに甘えているのは確かだ。




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