溺愛王子とヒミツな同居
「あはっ。バレた?」
振り向き様に、可愛らしく笑ったつもりだろうけど、全然可愛くも何ともねーんだよ。
「バレたじゃねーよ。
お前がなんで俺の家の場所知ってんだ」
「大翔の家教えて~って、悠ちゃんに頼んだら、あっさり教えてくれたぜ」
悠二の奴……!
いくら従兄弟で家の場所知ってるからって、勝手に教えてんじゃねーぞ。
リビングのソファに座り、まるで我が家のようにくつろぐ光。
これが人様の家に来た客の態度とは、到底思えない。
「へぇ~! 今度の家も超広いじゃん!
前はマンションだったけど、やっぱ一軒家は広いよなぁ」
「そんなことはどうでもいい。
お前は何しに来やがった」
テーブルを挟んで、向かいのソファに体を沈めた俺は、光を冷たく睨み返す。
「そんな怖い顔するなよー。
まぁ、とりあえずお茶を」
「どこまで図太い神経してんだ、まったく」