溺愛王子とヒミツな同居



「てことは、もしかしてまりやのその弁当……松っちゃんの手作りとか……?」



「う、うん。大翔君に……ほとんどっていうか、ここ最近はずっと作ってもらってる」



照れながら、誰にも話したことなかった話を初めて栞に言ってみる。



「マジで!? ちょ、いつの間にそういうことになったの!?

あたし、まりやから何も聞いてないんだけど、詳しく説明してよ!

いつから付き合ってんの!?」



思ってもみなかった言葉が栞の口から出てきて、お互い見つめ合ったまま固まる。



……え? えぇ??



「え、あの……栞、何言ってるの?」



「はい? まりやこそ……え、どういうこと?」



私は、ただ大翔君にお弁当を作ってもらってるって言っただけなのに、どうやら栞はお弁当を作ってもらってる=付き合いだしたと思ったらしく会話が成立しなかった。



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