君と過ごした嘘つき時間
彼は、私の右隣の席の男子に話しかけた。



「おい。ぉ前どけよ」

「え?」

「俺一番後ろがいーから。
だから、そこどけよ。」

「いや…でも…」


─────ガンッ



───ビクッΣ

私は、怖さのあまり身震いをした。

「・・・どいてくれねーんだ?」

隣の男子の机を蹴った天宮君は
とても、低く…ドスのきいた声で言い放った。

「す、すみません…!!!」


慌ててその席からどいた男子は
ペコペコ頭を下げていた。
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