王子様の危険な恋愛領域
差し込む朝日に目を細める。


窓の向こうには、澄みきった青空が広がっていた。


不思議…。


景色が、いつもよりもキラキラ輝いて見える…。


これって、ドキドキの正体が恋だって知ったからなのかもしれないな…。


光琉効果…だよね、きっと。


青空をジッと見つめた。


“彼女のフリ”で強制的に光琉と関わることになって、色んな一面を知った。


その中で、少しずつ…“嫌い”な感情が薄れていた気がする……。


昨日は、光琉に恋だと教えられたあと…戸惑いやら驚きやらでパニックになってたから、“多分、好き”って言っちゃったけど…


好き…。


私、光琉が好き…。


一晩、光琉のことばかりを考えて…


想って…


ハッキリと自覚した。


光琉にも、ちゃんと…言葉にして伝えた方がいいよね…。


そう心に決めた時、コンコンと部屋のドアをノックする音が聞こえてきた。


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