【完】お人好しな彼に、恋をしました。
「種梨くん……」
彼の頬には、涙が伝った跡。
「ほんと、情けなくて自分が嫌になる。俺の心が……弱いから、逃げてるから負けたんだ。
ここで勝ち残れば、もっとみんなと一緒に柔道ができたのに!
なのに、俺のせいで……!」
こんな感情的な彼を見るのははじめてで。
どうしたらいいのか、なんて声をかけたらいいのかも考えられない。
彼が自分のことを、誰にも相談しない理由が分かった。