ハッピー☆ウエディング

しまった・・・

つい・・・。



あたしは口を両手で押さえ、その輪から抜け出した。




ふぅ・・・


危ない危ない。


面倒な事になるとこだった。



でも、歌すごくよかったな・・・



あたしは高鳴る胸を押さえつつ、美羽の元へと足を向けた。




「・・・・ィ・・・・・・オイ!」

「キャ!?」



突然後ろから呼び止められて、思わず体がビクリと跳ねた。
落ち着きを取り戻していた心臓が、再び『ドクン』と脈を打つ。
あたしは、ゆっくりと視線を移した。


視線の先には、さっきまでギターを気持ち良さそうに弾いていたツンツン頭のキス男が満面の笑みで立っていた。


「ちーっす☆」

「・・・は?」


首を傾げて人懐っこそうな笑顔があたしを見てる。


「また俺のコト、見てたのかよ~」

「え?」


あたしが首を捻ると、あの時のように、彼はバチッと片目をつぶって見せた。


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