LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「境田です。」

!


初対面なのに、ずいぶん失礼だったと思う。

キョロキョロしていた私に声かけた人を見上げて、

息をのんだ。

お迎えなんていうから、

黒ずくめのイケメンなんて想像してしまったけれど、

境田さんは、身長200ぐらいあるんじゃないくらい長身で、

派手なスタジアムジャンバーをはおって、

茶髪で、

ジャラジャラと金属のアクセサリーをあちこちぶら下げている。

「じゃ、行こうか。」


「え・」


「高木さんでしょ?」


「はい。でもあの、お昼休み中なんで時間があまり……きゃあっ!」


境田さんはめんどくさいとばかりにひょいと私を抱きあげ歩き出した。

「は、離してくださいっ」

「離したら落ちちゃうけどいいの?」

「お、落とさないで、下ろすという方法があるじゃないですか!」

……

そのまま、境田という人は私の方に目線も合わせず、

黙って私の言葉を無視を決め込んだようだ。

「降ろしてくださいってば!」

最後に叫んだ瞬間ポイッと黒塗りの車の後部座席に押し込まれた。

思いっきり顔が皮のシートにめり込んで、

一瞬息ができなかった。

ごほごほっ

と咳こみながら

「あなたねえ!」

と見上げた瞬間、

ハタと我に帰る。





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