LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして

「僕、彼氏から高木さん勝ち取ったんですよね?」

「や。勝ち取ったとは言えないんじゃない。

 単に私があいつにキレただけで、

 あなたはきっかけでしかない。」


「あ~…ですよね。」

「そうね、でも、勝ち取っているところもあるかな。」

「そ、それって?」

「だってあなたは、戻ってきた。それによって私の心は限りなくあなたに近づいたもの」

「じゃ、彼氏に昇格ですか?」

「や、う~ん、セフレに昇格ぐらい?」


「セフレですか。」


「ごめん」


「ま…

 それでも…

 僕は必要ということですよね。」


「君がそれを受け入れるならね」

う~んと考えたあと、

「条件があります。」


「条件?」


僕のことを、「君」を付けずに名前で呼ぶ。

 それから僕以外のセフレは作らないこと。」


「彗くん」


「ほら、君はつけないで。」


「じゃあ、彗、誤解ないように言うけど、

 私誰とでもって女じゃないんだけど」


「わかってますよ。」



「じゃあ、私を柊って呼ぶ?」


「はい!

 じゃあ、契約成立ですね。」


「生意気!」


セフレだろうがなんだろうが

彼女にとって必要であるならそれでいい。癒してやるよ。


そして僕なしでいられなくなればいい。

そのまま背中から彼女を抱きしめた。



< 46 / 272 >

この作品をシェア

pagetop