ナンパ男との恋
何も言わず
玄関を思いっきり閉めて出て行った音だけが聞こえた。

「ほら、春菜出て来い」

扉を開け
輝樹の隣に座ると

「あんだけ言っときゃ
十分だろ?」

「十分どころか
何か・・・
可哀想だった気がする」

「ばぁか!ったく
春菜は まだまだ分かってねぇなぁ?
ああいう女は
あそこまで言わないと
また来んだろ。
で、ある事ない事吹き込んで
まーた、お前いなくなるだろうが!」

「そんな・・・・
私、そんな しょっちゅう
いなくならないもん」

「そうかぁ?結構
俺探し回った記憶あるけどな?
それに、お前の悪いとこは
何かあっても
当の俺に言わず
自分で追い詰めていくだろ。
おかげで
わけわかんねぇうちに
お前 家出すんじゃねぇか!」

そ・・・・
それは・・・そうだけど。

いや、その前に
この話の流れは
非常にやばいような気がする・・・

さっきまで
ラブラブモード全開だったのにぃ・・・

「何十回同じ事言えばいいんだよ。
ふっといなくなって
わけわからん誤解して・・・」

案の定・・・・
説教が始まってしまった・・

今夜は 何時間コースだろうか・・・

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