輝く心は空の星
私の夢




気がつくと、目の前には真っ白い天井。



この独特な匂いはここが病院なんだと分かった。



横を見てみると、玲が寝ていた。



そっかぁ。



私、玲と話してる最中に倒れたんだっけ。


玲が運んでくれたのかな…



迷惑…かけちゃったね。



助けてくれたからには、ちゃんと病気のこと玲に言わないとね…



そう思っていると、玲が目を覚ました。



「絵梨、大丈夫か…?」



「…うん。運んでくれてありがとうね」



「お前のお母さん、もうすぐ来るから、そうしたら俺は帰るな」



じゃあ今しかないかな…



「玲…?」



「どうした?」



「私、玲に言わないといけないことがあるの…」



「…なんだ?」



このとき玲は、何かを察してくれたかな…?



「………私ね…白血病…なの…」









…フワァ







私は再び玲に抱きしめられた。



でもその肩は、前と違って…



…震えていた。







「……なんで…お前なんだろうな…」



「…………玲」



「……お母さんを助けようって…それに、ちゃんとした夢だってあるのにな…」



私の代わりに、玲が泣いた…



玲はいつでも優しいよね…


こんな私の為に泣いてくれるなんてさ…



私…すっごく嬉しかったよ…?



< 43 / 73 >

この作品をシェア

pagetop