輝く心は空の星
いろいろな訪問者





今日は高校の合格発表。



朝早くに玲が病院まで迎えに来てくれた。


本当は検査入院中だけど、病院の先生と合格発表を見たらすぐに病院に帰ってくることを約束した。





今は二月。




私の身体は、悲鳴をあげ始めていた。



鼻血もしょっちゅう出るし、吐血もした。


頭痛も吐き気も酷い…


関節が全身痛むときもたまにある。






今の熱は38.0度。



結構きついけど合格発表だけは、自分の足で見に行きたかった。



もちろん、玲も一緒だ。




「おはよう。玲」



「お前…本当に大丈夫か…?」



「…大丈夫だよ」



「俺が見て来てやってもいいんだぞ…?」



「ううん。自分で受けた試験だから、自分の足で確かめに行きたいの」



「……分かった。そのかわり、辛くなったらすぐ言えよな?」



「…うん、分かった」



お母さんが車で病院まで来てくれて玲と一緒に高校の合格発表に向かった。



学校に着いて、玲と車を降りた。



車から降りるとき、ふらついて倒れそうになったけど、意識だけは何とか保とうと、玲の服を咄嗟に掴んだ。




それに気づいた玲は…



「……絵梨、歩けるか…?」



私は返事の代わりに小さく頷いた。




……やばい…



目が霞む……



やっぱり熱があるのに外に出るなんて無茶しすぎたかな…



でも合格発表のところまであと少し…



学校はもう人でいっぱいだった。



なんとか玲にしがみついて、掲示板の前に来た。


玲はずっと支えていてくれた。




私の受験番号は136番。



「…あっ俺あった」



玲が隣でそう言って、次に私の番号を一緒に探してくれた。










133…135……







136!!!





…あった…






「玲…私もあったよ!」




「やったな絵梨!二人で通えるな!」



「うん!……」












返事をしたけど、もちろん二人で登校なんてできるわけがなくて…





私はそこで意識を失った…
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