『友人狩り』
第6章。
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「国王様、どうかなされましたか??」

南麗華は、今日の『友人狩り』の調査結果を書いた紙をずっと睨んでいる国王様に尋ねた。

「取られた者もリタイアした者もいないのか…。」

国王様はつまらなさそうに呟くと、さっきまで睨んでいた紙を放った。
紙はヒラヒラと国王様の足元に舞い降り、南麗華はそれを静かに拾い上げると国王様に言った。

「まだ、始まったばかりですから、敵に会っていないのでしょう。これからですよ。この子たちの恐怖が始まるのは。」

国王様は南麗華の微笑みを見ると

「そうだな。今のうちに楽しんでればいい。これからが恐怖だ。」

目の前にある何台ものモニターを見ながら国王様は高らかに声を上げて笑った。
モニターには『友人狩り』参加者の顔が映し出されていた。

「国王様。」

南麗華は声を上げて笑っている国王様にそっと呼びかけると、鋭い目線を向けて言った。

「私は桜ヶ丘高等学校の担当でした。」

「ああ。そういや、そうだったな。それが?」

「説明をしているときに気になった生徒が2人いました。それがこの2人です。」

南麗華はそう言うと、モニターに映し出されている堂島郁哉と稲葉航平を指差した。

「この2人がどう気になるんだ?普通の高校生に見えるけどな。」

国王様は南麗華が指差した2人が映し出されたモニターに近づき問いかけた。
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