幼い頃の小さな約束
「何をしに来たの?・・・授業でしょ」
あたしは、心にも無い言葉を言う。
嘘だよ、理沙。本当は、嬉しかったんだよ。
それでも、今は意地を張るあたしを、許して。
「それを言うなら、ゆきもでしょ」
理沙はさらっと、正論を言う。いつもとは、なんだか違う気がする。
理沙の息は、もう正常だった。
本当に運動能力が、高くて羨ましい。
「何で、あたしには関係ないの?・・・友達じゃん」
理沙は、教室での一言をまた繰り返す。