幼い頃の小さな約束





「何をしに来たの?・・・授業でしょ」




あたしは、心にも無い言葉を言う。

嘘だよ、理沙。本当は、嬉しかったんだよ。



それでも、今は意地を張るあたしを、許して。






「それを言うなら、ゆきもでしょ」




理沙はさらっと、正論を言う。いつもとは、なんだか違う気がする。





理沙の息は、もう正常だった。

本当に運動能力が、高くて羨ましい。








「何で、あたしには関係ないの?・・・友達じゃん」




理沙は、教室での一言をまた繰り返す。







< 238 / 262 >

この作品をシェア

pagetop