一日一句

２０１１・１１月１日～

そばにいる ただそれだけの 秋一日(あきひとひ)


1011.11.01


これ以上
薄くは掃けず
秋の雲


2011.11.02


一枝のみ
恥ずかしがりて
紅葉す


2011.11.03


武蔵野の
ヒツジ田眺む
帰路最中


2011.11.04


夫気付く
狭庭の隅の
クロッカス


2011.11.05


夫洗う
ほうれん草で
昼餉かな


2011.11.07


黄一面
泡立ち草と
知りつつも


2011.11.08


自転車で
通る舗道も
秋の景


2011.11.09


すぐ其処は
隣の町の
鰯雲


2011.11.10


舞い上がり
手元震える
冬隣り


2011.11.11


俳句会
庭を彩る
秋の花


2011.11.12


秋猛る
フリマ出店
子に託し


2011.11.13


カピバラや
枯れ葉ベッドで
一休み


2011.11.14


柿を剥く
傍から夫の
手がのびる


2011.11.16


初霜を
気遣いしまふ
幸福木


2011.11.17


夫と居る
子供と語る
初炬燵


2011.11.18


冷雨して
夫は明日の
夢の中


2011.11.19


楽しみは
紅葉前線
夫起こす


2011.11.20


空に映う
彩り深し
寒き朝


2011.11.21


畑より
同行せしか
菊一花


2011.11.22


空からも
俯瞰されつつ
木守柿


2011.11.23


夫と居る
ただそれだけの
冬一日


2011.11.24


冬支度
何時かせねばと
手をこまね


2011.11.25


寄せ鍋を
囲み寡黙と
変身す


2011.11.26


災害の
訓練参加
そぞろ寒


2011.11.27


菊花の
終焉近し
川の端


2011.11.28


小春日に
旧型ポスト
前過ぐる


2011.11.29


霜月の
終わりとなれど
何変化


2011.11.30