ロールキャベツくんと残念美人女子のその後。






約1週間後、いつも通り隆裕と登校して教室に入ると原くんと七海が仲良さげに話していた。




まあ、当たり前のことだけど。



「坂枝さん、スカート短いですよ?」




後ろから妙に老けた声が聞こえるから振り向くと




「…鳴美じゃん、じゃなかった鳴美先生」





鳴美先生は「何ですかその態度は」と刺々しく言う。




「えぇ、別にいいじゃん」




「スクールバックはリュックじゃないから背負っちゃだめです、それにメイクが濃すぎます髪色も茶髪だけでしょ染めていいのは!」





え、茶髪だけなの?





大体鞄の持ち方なんて人それぞれでしょ。





あまりの嫌われ方に笑うしかない。





「ちょっと生徒指導室に…」




「めんどいなあ、行かない」




「先生の言うことを聞けないの?」




………こいつ、校門に立ってる先生よりうざい。





「嫌ですぅ」




そう言ってもぐいぐいと引っ張ってきた。






「痛い!痛いから」





渋々ついていくと、クラスや友達に「どんまい」と言われる。





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